イギリスの芸術家バンクシーの絵画が、オークションで104万2000ポンド(約1億5000万円)で落札された直後、自動的にシュレッダーにかけられて「自滅」したことが話題になっています。
なぜ「自滅」したのか、落札者はこの絵画をどうするのかについて迫っていきます!
バンクシーとは?
バンクシー(Banksy)は、イギリスのロンドンを中心に活動する覆面芸術家。社会風刺的グラフィティアート、ストリートアートを世界各地にゲリラ的に描くという手法を取る。
バンクシー本人は自分のプロフィールを隠そうとしており、本名をはじめとして不明な点が多い。
2005年、自作を世界各国の有名美術館の人気のない部屋に無断で展示し、しばらくの間誰にも気づかれないまま展示され続けたことが話題となった。
街中の壁にステンシル(型紙)を使って反資本主義・反権力など政治色の強いグラフィティを残したり、メトロポリタン美術館や大英博物館などの館内に、自らの作品を無許可で展示するなどのパフォーマンスにより、一部の人々からは「芸術テロリスト」と呼ばれている。
出典:Wikipedia
バンクシーの身元が不明な理由は、落書きが犯罪であるからだと言われているそうです。
バンクシー公式サイト >> http://www.banksy.co.uk/
バンクシーInstagram >> https://www.instagram.com/banksy/
バンクシーの絵画が落札された瞬間に「自滅」
イギリス・ロンドンで開かれたオークションで、ストリートアーティスト・バンクシーの作品が落札された瞬間、シュレッダーで「自滅」するという珍事が起きました。
▶︎バンクシーの絵画、1億5千万円で落札直後、自動的にシュレッダーでバラバラに?! https://t.co/LoFHUog7bv
— BuzzFeed Japan News (@BFJNews) 2018年10月7日
10月5日芸術家バンクシーの絵画『GIRL WITH BALLOON (少女と風船)』のオークションがサザビーズ(大手オークション会社)で行われました。
「少女と風船」は2002年にロンドンのストリート・アートとして描かれたのが最初で、今回落札された作品は2006年に現所有者がバンクシーから購入したものだそうです。
この絵画は、2人の電話入札者の間で競争し想定の価格より3倍以上の値がついて落札されたとのこと。
競売人がハンマーを叩いて落札が決定するのと同時に会場にアラーム音が鳴り響き、作品が額縁の中を下がり始め、絵画の下半分が突然ズタズタに切り刻まれたのです!
なぜ絵画が「自滅」したのか?
【落札直後】バンクシーの絵画に仕掛け、額縁が絵を切り刻むhttps://t.co/tPDlOpRa62
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ロンドンのオークションにて約1億5000万円超で落札された直後、額縁に隠されたシュレッダーで絵が突然細断されたという。 pic.twitter.com/XlAvIjq7EO
— ライブドアニュース (@livedoornews) 2018年10月7日
会場はざわついたり、記念に写真を撮ったり、歓声があがったり。
なぜ、絵画が「自滅」したのでしょうか?
バンクシーは、オークションに否定的なことで知られており、
「ストリートアートは最初の場所で販売用に描かれてない限り、誰も売り買いしないように忠告したい」
とニューヨークタイムズに話していたそうで、今回のパフォーマンスも、高値で美術品を取引するオークションに対するバンクシー流の挑発だったのではないか?と言われています。
どんな仕組み(仕掛け)?どうやって作動したの?
バンクシーは自身のInstagramに「破壊の衝動は、創造的でもある」というピカソの言葉と共に、オークション会場で撮影された動画を投稿。
「オークションで競売にかけられることに備えて、作品の中に数年前、シュレッダーを潜ませていた」と自ら種明かしをしました。
フレームの裏側に遠隔操作で動作する装置が付けられており、それによって絵画は細かく裁断されたのです。
この騒動にネットの声は
- バンクシー最高!
- さすがバンクシー
- バンクシーかっけぇ!
- 裁断されるのも含めて作品
- 呆然とする人びとの顔まで含めて「作品」だったんだな。
では、遠隔操作とはいえどうやって落札直後のタイミングでシュレッダーが起動したのか?
12年前に仕組んでバッテリーもつの?
謎は深まるばかり。
バンクシー氏側の代理人は、今回の件についてコメントを拒否しています。
ただ、本当は最後まで裁断される予定だったそうですよ。
「リハーサルでは毎回うまくいった」とのメッセージも添えられているので^^
こちらの動画で、シュレッダーを仕掛けるところから、オークションの様子
リハーサルらしき様子も見ることができるので、ぜひご覧になってみてください^^
落札者は誰?その後作品の購入はどうする?
落札者はどう思っているのでしょうか?ショックを受けたのか?
サザビーズは落札者の名前などは公表していないが(身元を明らかにするわけにはいかないため)、今後について話し合いをしている段階なのだとか。
作品が破損した場合、落札者は購入を拒否できる権利が規則によって定められているとのことですが、この「自滅」によって、逆に絵画の価値が上がる可能性があるという意見も。
今回の騒動がメディアの注目を浴びたことで、この絵画は少なくとも50%以上は価値が上がり、おそらく200万ポンド(約2億9800万円)の価値があると言われているそうです!
まとめ
ほんとうに笑えます。
ついている動画も(シュレッダーを仕込んでいるところ)。これでバンクシーのアート市場における評価が上がるし、今回シュレッダーされちゃった作品自体も価値があがるというコメントが笑。
Banksy auction prank leaves art world in shredshttps://t.co/CGHFT3qcxL
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) 2018年10月6日
サザビーズの運営側が、本当に額縁のシュレッダーに気付いていなかったかどうかは不明としていますが、サザビーズも出品者もグルだったのでは?という声もありました。
確かに、機械が仕込まれていたら気が付きそうですしね。
動画を見ても、カメラのアングルが狙ってるとしか思えない感じですし(笑)
バンクシーの絵画「自滅騒動」謎が多すぎて、いろいろと興味深いです^^
-追記- その後、落札者は?
BBCニュース – 切り刻まれたバンクシー作品「少女と風船」、落札女性が所持続けると表明 https://t.co/9y7h8p7MLv pic.twitter.com/IrSqTn2ums
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) 2018年10月13日
-10月12日 追記-
このバンクシーの絵画がその後どうなったのか、報じられましたので追記します。
バンクシーの「少女と風船」は新たに「愛はごみ箱の中に」と名付けられました。
落札者は欧州の女性で「最初はショックだったが、自分の所有作品が美術史になるのだと気づいた」と述べ、落札価格(約1億5400万円)全額を払う意向だとのこと。
サザビーズは、落札者について「サザビーズの長年の顧客」とだけ述べ、身元を明らかにしていません。
「愛はごみ箱の中に」は週末にかけて、ロンドン中心地のニュー・ボンド・ストリートにあるサザビーズの画廊に展示され、一般公開される予定です。
引用:BBCニュース
このシュレッダー騒動で、バンクシーの「少女と風船」が値上がりするかも?と思い、自分の所有している「少女と風船」をシュレッダーにかけた人まで現れたそうですよ!
状態がよければ4万ポンド(約593万円)以上の値が付く品を、8万ポンドで売りたいと申し出たとか。
バンクシー自身が自作にした行為だからこそ価値があるわけなので、傷つけただけではタダ同然だと拒否されています。作品の価値を失くしただけです。
引用:ねとらぼ
バンクシーの「少女と風船」のプリントは世界に600点存在するそうなので、もし所有されていても決して真似しないようご注意ください(笑)